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「足りない」が活性のを目覚めさせる


「何かが足りない」という状況、その状況こそが、凡庸な脳を「活性脳」へと変えるのだ。考えてみればわかることだが、人類は「満たされる」ことや「便利になる」ことで、生き物としては退化の一途をたどってきた。

衣類を得たことで寒さに弱くなり、
農耕を覚えたことで狩りのための身体能力を失い、
灯りを得たことで夜間の視野が低下したのである。

つまり、便利な道具によって用が足りる、満たされることで、生き物としての本来の力を失う結果となったのだ。しかも近代になると、人間の脳の働きを代行する道具のせいで、「不活性脳」化が進んでいる。

計算機ができたことで計算能力が低下し、
テレビの登場で想像力は貧困化し、
ワープロ、パソコンの普及で感じを忘れてしまった。

さらに、最近ではインターネットの普及によりいつでも調べものができるようになったせいで、記憶力の必要までなくなってきている。私はこのような現状を「脳のメタボ化」と呼んでいる。

近年、運動不足と過食傾向によるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が問題視されているが、それと同じような意味で、「脳のメタボ化」も進んでいるのである。

自分で頑張って調べものをしたり考えたりしなくても、インターネットで質問を投げかければ、見知らぬ誰かから答えがかえってくる時代である。こんな便利な世の中で、一生懸命に頭を使えというほうが無理な話だろう。

だが、怠けた分のしっぺ返しはいつかきっとやってくる。

大学受験、資格試験、仕事でのプレゼンテーションなど、頭脳の限界の挑戦すべき場面は人生の中で決して少なくはなく、また、年齢を重ねたときに、いつまでも明瞭な頭脳でいたいと思うのは誰しも同じであろう。
だからこそ、すっかりたるみきったメタボ脳に対して、「何かが足りない」という状況を作り出してガツンと活を入れなければならないのだ。

身体と脳の潜在能力がぐんぐん引き出される


さあ、そう考えると、断食によって私が驚異的な記憶力を発揮できるようになった理由もおもずと見えてくるだろう。

断食はまさに「何かが足りない」という状況をのものであり、そのときに味わう飢餓感こそが凡庸な脳を「活性脳」へと変える鍵となる。断食をすると、体と脳はその「足りない」状況からなんとか脱出しようと、潜在能力のすべてを発揮するのだ。

断食中、体からパワーがあふれ、記憶力が冴えわたるのは、サバイバルのためなのだろう。ただし、断食期間が終了した後でも、いったん開発された能力は持続することになる。

植物の話であるが、断食農法とも呼ばれる永田農法はそれを説明するための好例かもしれない。この農法では肥料と水は必要最小限しか与えず、作物は常に飢餓状態に置かれる。「水と肥料はたっぷりあげましょう」という一般の農法からすつと、常識外れとしかいいようのないやり方だ。

しかし、その飢餓状態こそが作物の潜在能力を最大限に引き出す。

永田農法で作られたトマトは通常の3倍の糖度となり、ビタミンC含有量は最大で通常の30倍以上を記録したのだ。また、別種の野菜の場合でも、一般的な農法のものと比べて圧倒的に栄養価が高い。

人間もこれと同じことで、「何かが足りない」という状況で体験する飢餓感こそが、その人の潜在能力を最大限に引き出すことになる。

「飢餓感?そんな苦行はしたくない!」

そういう人もいるだろう。だが、これは決して自分をいじめる苦行ではない。つらいのは最初のうちだけであり、いくつかのハードルを乗り越えた後は、大きな快感が得られ、まるで自分が超人に生まれ変わったかのような心境になり、その飢餓感は、心身からあふれてくる輝かしいパワーによって喜びに変わる。
そのとき、あなたは永田農法の甘くて栄養たぷりのトマトのように、潜在能力が存分に引き出され、生命力にあふれた体と、冴えに冴えた「活性脳」を手にすることになるのだ。

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